精霊との出会い 天理天理ギャラリー 2013/2/12(火) 14:40 |
2009年、天理大学附属天理参考館は埼玉県鶴ヶ島市より、「オセアニア民族造形美術品」465点の寄贈を受けました。寄贈を受けた資料の多くはインドネシア、パプア州(西部ニューギニア)とパプアニューギニア、湾岸州からのものです。本展は、鶴ヶ島市からの受贈を記念した展示会として、西部ニューギニアの先住民族の精霊像に焦点を当てて、その造形の豊かさや精霊崇拝のあり方について紹介します。 西部ニューギニアの先住民族は自然とともに生き、そこに精霊の存在を感じ取りながら暮らしています。精霊の姿は人びとの暮らしのいたるところで目にすることできます。西部ニューギニアの精霊像はそのほとんどが裸体で表現されています。人びとは精霊像や仮面を作るだけでなく、暮らしの道具にも随所に精霊や神々の姿を象り、文様として表したものや、器物の一隅にその姿を取り付けたものが見られます。精霊に加護を求めようとする祈り、あるいは精霊が宿すようにとの願いが、それらの道具から伺い知ることができます。 私たちはニューギニアの人々が作り出した楯や仮面をはじめ、日用品の各所にさまざまな形をした精霊の姿と出くわすことに気づきます。素朴でユーモラスな姿をした精霊の姿から、ニューギニアの人びとの精神世界を感じとっていただければ幸いです。
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